スーパーマーケット1店舗あたりの年間電気料金は、平均で約8,020万円。全国スーパーマーケット協会などがまとめた最新の統計調査の数字です。
多くの店舗では、できることはすでに手を打っています。LED化は8割を超え、太陽光も4割の企業が導入済みです。それでも電気料金は上がり続けています。
この記事では、スーパーの電気が何に使われているかを公的データで確認し、対策から抜け落ちがちな「窓から入る日射熱」を整理します。
スーパー1店舗の電気代は年間いくらか

まず、負担の大きさを数字で押さえておきます。
全国スーパーマーケット協会ほか2団体がまとめた「2025年 スーパーマーケット年次統計調査報告書」の数字を見てみます。
1店舗あたりの年間電気料金は平均で80.2百万円(約8,020万円)。年間の電気使用量は1店舗あたり平均813,759.8kWhでした。
注目したいのは、使用量と料金の伸び方の差です。
同じ調査で、電気使用量の前々年-前年比は101.4%。ほぼ横ばいです。ところが電気料金の前々年-前年比は105.1%でした。
つまり、使う電気の量を抑えても、単価の上昇に打ち消されている状態です。運用の努力が金額に表れにくくなっている、というのが多くの店舗の実感ではないでしょうか。
出典:全国スーパーマーケット協会ほか2団体「2025年 スーパーマーケット年次統計調査報告書」(2025年10月)
電気は何に使われているか|設備別の内訳

削減策を考える前に、電気がどこで使われているかを確認します。
資源エネルギー庁の「夏季の省エネ・節電メニュー(事業者の皆様)」は、食品スーパーの電力消費の内訳を公表しています。夏の17時頃の数字です。
設備 | 割合 |
|---|---|
ショーケース | 37.8% |
空調 | 24.3% |
照明 | 16.3% |
冷凍・冷蔵 | 9.9% |
複合機 | 0.5% |
パソコン | 0.2% |
その他 | 10.9% |
上位4つで約88%を占めます。食品を扱う以上ショーケースと冷凍・冷蔵は止められないので、ここは省エネ機器への更新が中心になります。
空調は24.3%で2番目。オフィスビル(空調48.6%)ほどの比率ではありませんが、それでも電気代のおよそ4分の1です。
年間8,020万円の店舗なら、空調だけで2,000万円規模ということになります。
ピークの時間帯は9時〜17時
同じ資料には、食品スーパーの電力消費は9時〜17時頃に高い状態が続くとあります。
この時間帯は、そのまま日射が強い時間帯と重なります。空調がいちばん働いている時間と、窓から熱が入ってくる時間が一致している、ということです。
出典:資源エネルギー庁「夏季の省エネ・節電メニュー(事業者の皆様)令和8年度版」
すでに多くの店舗がやっていること

先ほどの年次統計調査には、エネルギー価格高騰への対応として実施している取り組みも載っています。
取り組み | 実施率 |
|---|---|
照明のLED化 | 81.5% |
節電の運用改善 | 45.1% |
太陽光発電 | 43.7% |
前回調査と比べると、太陽光発電・スマートメーターの導入・デマンドコントローラーの導入が増えています。
「その他」の内容としては、電力会社や契約プランの変更、冷蔵機器の省エネ機器への更新が挙げられています。
LED化は8割を超えています。効果が大きく分かりやすい対策から順に、すでに実行されているわけです。
運用でできることは、もう伸びしろが小さい
では、残った運用改善でどこまで下がるのか。資源エネルギー庁の同じ資料が、対策ごとの効果を建物全体に対する割合で示しています。
対策 | 建物全体に対する省エネ効果 |
|---|---|
店舗の照明を半分程度間引きする | 8.2% |
業務用冷蔵庫の台数限定・ショーケースの消灯・凝縮器の洗浄 | 7.4% |
使用していないエリアや看板・外部照明・駐車場を消灯する | 1.8% |
使用していないエリアの空調を停止する | 1.2% |
室内温度を26℃から2℃上げる | 1.1% |
照明の間引きは8.2%と効果が大きい一方、売場の見え方に直結します。商品を良く見せるための照明を半分にする判断は、そう簡単ではありません。
そして空調です。設定温度を26℃から28℃に上げても、建物全体では1.1%。資料自体にも「熱中症にご注意ください」と注記されています。
つまり、設定温度をがまんで上げる方向には、もう余白がほとんどないということです。
国の省エネメニューにある「日射を遮る」という対策
見落とされがちですが、資源エネルギー庁の同じ「空調」の欄には、設定温度の話と並んでもう一つの対策が載っています。
日中の日射を遮るために、ブラインドやカーテン、フィルム、ひさし、すだれを活用する、という項目です。
設定温度を上げるのは「入ってきた熱を、がまんして受け入れる」対策です。日射を遮るのは「そもそも入ってくる熱を減らす」対策です。方向が違います。
夏に室内へ入る熱の約73%は窓から
夏の冷房時、室内に入ってくる熱のうち約73%が窓から入ってくるとされています。
※夏の冷房期の数値です。
壁や屋根の対策を強化しても、窓がそのままなら熱の大半は入り続けます。逆に言えば、窓は面積のわりに効きしろが大きい場所です。
スーパーで窓の対策が効くのはどこか

ここは正直に書きます。スーパーは、店舗のすべてに窓の対策が効く業種ではありません。売場の中心部には窓がない店舗がほとんどだからです。
効くのは、ガラス面が大きい次のような場所です。
- 入口・風除室:自動ドア周辺の大きなガラス面。外気と日射が同時に入る
- イートインコーナー:窓際にお客様が座る。暑さがそのままクレームや滞在時間に響く
- 2階以上の売場・テナント区画:面積の大きい窓を持つ店舗が多い
- バックヤードの事務所・休憩室:従業員の作業環境と熱中症対策に直結
- 青果・日配の売場に面した窓:直射が当たると商品の劣化にもつながる
「店舗全体の電気代が一律に下がる」対策ではなく、ガラス面が大きい場所を選んで効かせる対策、というのが実態に近い理解です。
店舗の空調コストを窓から見直す
窓からの日射熱と空調コストの関係は、法人向けのページでも整理しています。あわせてご覧ください。
窓の対策を4つ比べる

窓から入る日射熱を減らす方法は、大きく4つあります。営業への影響という観点も入れて比べます。
項目 | 節電ガラスコート | 遮熱フィルム | 内窓(二重窓) | Low-Eペアガラス |
|---|---|---|---|---|
費用の目安 | 税込13,200円〜/㎡(税別12,000円〜) | 18,000円〜/㎡ | 40,000円〜/㎡ | 45,000円〜/㎡ |
耐用年数の目安 | 15年以上が目安(屋内施工の場合・メーカー調べ) | 5〜10年 | 長い | 長い |
ガラスの交換 | 不要 | 不要 | 不要(内側に増設) | 必要 |
見た目の変化 | ほとんどなし | 製品による | サッシが増える | ほとんどなし |
曲面・型ガラス | 施工できる | 貼れない | - | - |
※ 節電ガラスコートは税込価格です。他工法は税別の一般的な目安(当社調べ・2026年時点)で、実際の金額は施工業者・現場により異なります。
※ 節電ガラスコートの最低施工面積は10㎡です。これを下回る面積でも10㎡分=132,000円〜(税込)を申し受けます。
※ 諸費用(養生・運搬・現場経費等)・出張費・高所費は別途お見積りとなります。
内窓やペアガラスは性能面で有力ですが、店舗のファサードを変えることになり、費用も工期も大きくなります。テナント入居の場合は、そもそも管理会社の承認が下りないこともあります。
節電ガラスコートがスーパーに向いている理由


節電ガラスコートは、いま入っているガラスの内側に専用の塗料をローラーで塗る工法です。ガラスを交換せず、サッシも触りません。
営業への影響が小さい
貼るのではなく塗るため、大型の資材を店内に運び込む必要がありません。フロアや区画を区切って、部分ごとに施工できます。
営業時間外に作業したい場合、時間外施工にも対応します。ただし6〜9時と18〜23時は25%割増、23〜6時は50%割増になります。金額に関わるので、ここは先にお伝えしています。
景観を変えずに済む
膜厚は約8μm(1000分の8ミリ)です。遮熱フィルムの50〜150μmと比べて非常に薄く、施工後の可視光透過率は75%以上を保ちます。
外から見た店構えも、店内から見た明るさも大きくは変わりません。売場の見え方を落とさずに日射だけ減らせるのは、小売店では重要な条件です。
商品の日焼け・色褪せにも効く
紫外線を99%以上カットします。窓際に置いた商品やPOP、什器の色褪せを抑える効果も期待できます。
赤外線については、近赤外線を80%以上カットします。太陽の赤外線を吸収し、室内への熱の流入を抑える仕組みです。
なお、効果を発揮するのは日差しがある日中が中心です。夜間の効果をうたうものではありません。
施工できない窓もあります
正直にお伝えします。すべての窓に施工できるわけではありません。
フィルムよりは熱割れリスクが低く、施工できるケースもあります。
ただしリスクがゼロになるわけではありません。東面にある網入りガラスなど熱割れリスクが高いと判断した場合は施工をお断りしています。
熱割れの可能性があるガラスは、熱線吸収ガラス・網入りガラス・ペアガラス(複層)・Low-E複層です。可否は公式LINEで窓の写真や図面をお送りいただいたうえでご確認ください。
一方で、型ガラス(型板ガラス)や曲面ガラスは、フィルムは貼れませんが節電ガラスコートは施工できます。
施工時の臭いについて
施工中は除光液のような臭いがします。換気をすれば2〜3時間でほとんど気にならなくなり、完全に抜けるまでは半日程度です。
食品を扱う売場では気になる点なので、施工エリアと時間帯の組み方を含めてご相談ください。
電気代への効果はどう考えればよいか
ここが一番お問い合わせの多いところです。
環境省の環境技術実証事業(ETV)では、夏の冷房時の空調負荷を約25%低減した試験結果が示されています。試験で得られた数値であり、当社の施工事例の数値ではありません。
では電気代が何%下がるのか。これは店舗ごとに条件が違いすぎるため、一律の数字ではお伝えしていません。
理由は先ほどの内訳にあります。食品スーパーの空調は電力の24.3%です。
しかも窓の対策が効くのは、ガラス面がある区画の空調負荷に限られます。窓の少ない店舗と、全面ガラスのイートインを持つ店舗では、結果がまったく変わります。
導入前の個別シミュレーションは、ご要望に応じて法人のお客様のみ承っています。図面と窓の条件をいただければ、店舗の実態に沿った形で試算します。
温度でみた効果の目安
温度でみた場合の目安は次のとおりです(いずれもメーカー公表の一般値)。
- 直射熱を5〜15℃近く遮熱
- 窓際の温度差8〜10℃
- 室内全体で2〜3℃の温度低下が見込めます
窓際のイートインや入口付近など、「ここだけ暑い」という場所の解消には体感で分かりやすい効果が出やすい部分です。
費用の目安を確かめる
面積を入れると概算が出るページをご用意しています。
実際の導入事例

食品スーパーでの導入事例としては、オーケー株式会社様が店舗と本社オフィスの窓に節電ガラスコートを導入されています。導入の経緯は事例記事にまとめています。
また、DAISO様は全国1,100店舗以上で導入されています(メーカー本部を通じた導入実績)。
節電ガラスコートは、世界30カ国以上・施工面積100万㎡超の実績があります。
導入までの流れ

- 公式LINEで窓の写真・図面・サイズをお送りいただく
- お見積り(無料)をご提出
- 施工可否(ガラス種別・熱割れリスク)の確認
- 施工日程・時間帯の調整(営業時間外の場合は割増を含めてご提示)
- 施工
現地でお試しいただける体感キットもご用意しています。実際にガラス越しの熱の違いを確かめてから判断していただけます。
よくある質問
Q. 営業しながら施工できますか?
A. できます。フロアや区画を分けて部分的に進める方法が一般的です。
営業時間外をご希望の場合は時間外割増(6〜9時/18〜23時は25%増、23〜6時は50%増)が加算されます。
Q. 売場が暗くなりませんか?
A. 施工後の可視光透過率は75%以上を保ちます。膜厚が約8μmと非常に薄いため、見た目の変化は大きくありません。
Q. 冬はどうなりますか?
A. 冬は結露の抑制が期待できます。メーカー公表値では結露の発生を50%以上抑制するとされていますが、完全に防ぐことはできません。
コーティングが熱を吸収してガラス面が暖まる特性によるものです。結露を放置した場合に生じやすいカビ・ダニの発生リスクの低減にもつながります。
Q. どのくらい持ちますか?
A. 15年以上が目安です(屋内施工の場合・メーカー調べ)。遮熱フィルムの5〜10年と比べると、貼り替えの手間と費用がかかりにくい点が違いです。
Q. テナントで入っていますが施工できますか?
A. ガラスを交換せず内側に塗る工法なので、内窓の増設やガラス交換より承認が得やすい傾向があります。ただし判断は建物の管理者によりますので、事前にご確認ください。
まとめ
- スーパー1店舗の年間電気料金は平均約8,020万円。使用量は横ばいでも料金は上がり続けている
- 電力の内訳はショーケース37.8%、空調24.3%、照明16.3%、冷凍・冷蔵9.9%。ピークは9時〜17時
- LED化は81.5%、太陽光は43.7%が実施済み。設定温度を2℃上げても建物全体では1.1%
- 資源エネルギー庁の省エネメニューは、空調対策として「日中の日射を遮る」も挙げている
- 夏に室内へ入る熱の約73%は窓から(※夏の冷房期の数値です)
- 窓の対策が効くのは入口・イートイン・2階売場・事務所など、ガラス面の大きい場所
運用でできることをやり切ったあとに残っているのが、窓から入ってくる熱そのものです。
まずは窓の写真をお送りください
お見積りは無料です。公式LINEで窓の写真・図面・サイズをお送りいただければ、施工できるかどうかと概算のお見積りをお返しします。
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この記事に関するよくある質問
- Q.節電ガラスコートとは何ですか?
- A.今ある窓ガラスの内側のガラスに、施工するガラスコートのことです。夏は近赤外線をカットして太陽からの直射熱が入るのを防ぎ、日射のある日中の空調にかかる負荷を軽減します。環境省の環境技術実証事業(ETV)の実証試験では、夏の冷房時の空調負荷を約25%低減した結果が得られています。これは試験で得られた数値であり、当社の施工事例の数値ではありません。なお電気代全体に対する削減率は「空調費の削減率 × 電気代に占める空調費の割合」で決まる別の数値で、その施設・ご家庭の空調の利用割合によって変わります。たとえば電気代の50%を空調費が占め、空調費が約25%下がった場合の単純計算で、電気代全体のおおよそ12%にあたります。また、紫外線(紫外線A波、紫外線B波)をカットもできます。近赤外線と紫外線をWでカットできるのも節電ガラスコートの特徴です。
- Q.デメリットはありますか?
- A.主なデメリットとして、施工時に除光液のような溶剤臭が発生すること(換気により2〜3時間でほとんど気にならなくなり、完全に抜けるまでは半日程度)、完全硬化まで夏は約半月・冬は約1か月かかるため窓の清掃をお待ちいただくこと、防音効果や防犯ガラスとしての機能はないことが挙げられます。ただし、低コスト・高耐久・遮熱・UVカットといったメリットを総合的に考えると、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
- Q.電気代の削減効果を試算してもらえますか?
- A.法人のお客様には無料の現地調査・お見積りを承っております。そのうえで、電気代削減シミュレーションをご希望の場合は、ご要望に応じて法人のお客様のみ承っております(施設の窓面積、方角、空調設備などの情報をもとに作成します)。個人のお客様は空調の利用ペースによる差が大きく、試算が実態と合わないため、削減シミュレーションのご提供は行っておりません。目安として、一般的にオフィスビルでは空調費の約15%の削減が見込めます。高圧電力契約の場合は、ピークカットによる基本料金の引き下げ効果も加わるため、削減効果はさらに大きくなります。なお環境省の環境技術実証事業では夏の冷房時の空調負荷を約25%低減した結果が得られており、こちらの数値は建物の構造や窓の面積・方角による差を考慮して控えめに見積もった目安です。実証値は試験で得られた数値であり、当社の施工事例の数値ではありません。
- Q.節電ガラスコートの特徴は?
- A.既存の窓ガラスにコートすると、夏は暑い太陽熱をコートした面で、いったん約60%吸収し、その内の40%近くを再放射します。その分遮熱します。西日など直射日光のきつい窓では、同製品を扱う施工店の調査で、施工箇所と未施工箇所に最大約20℃の温度差が出た事例があります(ガラス張りショールームで13日間測定した個別事例の最大値です。効果は窓の方角・ガラスの種類・建物の条件により異なり、すべてのお客様に同じ効果をお約束するものではありません)。室内全体では2〜3℃の温度低下が見込めます(メーカー公表の一般値で、建物の条件により異なります)。また、紫外線を99%以上カットし、結露の発生を抑制する効果もあります。
- Q.施工にかかる時間はどのくらいですか?
- A.窓の面積や枚数によりますが、一般的な住宅(窓10枚程度)であれば1日で完了します。オフィスビルなどの大規模案件でも、1フロアあたり1〜2日が目安です。コートの乾燥時間は夏場で約30分、冬場で約1時間です。
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この記事を書いた人
多田断熱リフォーム事業の責任者を経験し、全国の中古住宅の断熱性能を高める必要性を強く実感するも、コスト面(最低でも1,000万円〜)で全国に広めていくことの難しさを痛感。独立後に『コストを抑えて高い効果を発揮する節電ガラスコート』に出会い、自身で事業展開。法人施設から個人住宅まで様々な現場を手がけるとともに、法人向けに節電コンサルティング事業も行っている。
施工後のリアルな感想は
Instagramハイライトにて公開中!
実際に「節電ガラスコート」を導入されたお客様の生の声や、施工現場の様子をInstagramで随時発信しています。
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有名インスタグラマーさんのご自宅にも節電ガラスコートが採用されています。
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