
結論から言います。2027年4月にエアコンの省エネ基準が変わりますが、いまお使いのエアコンはそのまま使えます。新しく買う本体は6畳用で2〜3万円ほど高くなる見通しで、窓用エアコン(ウインド形)は今回の対象外です。
一方で、買い替えれば電気代は下がります。資源エネルギー庁の試算では、6畳用で年約2,760円、14畳用で年約12,600円の削減が見込まれています。
この記事では「いくら高くなるのか」「いつ買い替えるべきか」「窓用エアコンはどうなるのか」を、公的な資料をもとに整理します。そのうえで、エアコンを買い替えなくても日中の空調の負担を減らせる「窓の遮熱」という選択肢をご紹介します。
1. エアコン2027年問題とは?いくら高くなるのか

まず答え:エアコン2027年問題の早見表
よくある疑問 | 答え |
|---|---|
今のエアコンは使えなくなる? | 使えます。買い替える必要はありません |
基準を満たさない機種は買えなくなる? | 製造・出荷が禁止されるわけではありません |
本体価格はいくら高くなる? | 6畳用で2〜3万円高くなるとの見通しがあります(市場の予測) |
電気代はどうなる? | 6畳用で年約2,760円、14畳用で年約12,600円安くなる試算です |
窓用エアコンはどうなる? | 2027年度基準の対象外です |
いつ買い替えるべき? | 壊れていないなら急ぐ必要はありません |
2027年4月から、省エネ・非化石転換法にもとづく「トップランナー制度」により、家庭用の壁掛形エアコンの省エネ基準(APF:通年エネルギー消費効率)が引き上げられます。6畳用(2.2kW)でいうと、2010年度基準のAPF 5.8から、2027年度基準のAPF 6.6になります。
2.「基準を満たさないエアコンは買えなくなる」は誤りです
ネット上では「2027年4月に安いエアコンが市場から消える」という説明をよく見かけます。しかし資源エネルギー庁は、公式に次のように説明しています。
- いま使っているエアコンを買い替える必要はなく、引き続き使える
- 2027年度以降に、基準値を満たさない製品の製造・出荷を禁止するものではない
- トップランナー制度は、メーカーが年度ごとに出荷する製品「全体」で基準を満たすことを求める制度。省エネ性能の高い製品と低い製品がある場合、出荷台数を踏まえた平均値で評価される
つまり、低価格帯の機種が2027年4月に一斉に消えるわけではありません。
ただし、メーカーが平均値を満たすために高効率モデルの比率を上げることは考えられます。その結果、店頭に並ぶ機種の構成が変わり、平均的な販売価格が上がる可能性はあります。資源エネルギー庁も「省エネ性能の向上に伴い、エアコンの販売価格が上がる可能性があります」としています。
市場では、6畳用のスタンダード機が現在の5〜7万円から7〜10万円へ、2〜3万円ほど上がるという見通しが出ています。これは業界の予測であって、公的な発表ではありません。
出典:資源エネルギー庁「27年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!エアコンについて知っておくべきポイントは?」
いま使っているエアコンの修理はできる?
2027年度基準によって、修理ができなくなることはありません。メーカーは製造終了後およそ10年の部品保有期間を設けているのが一般的です。詳しくは製造年月を確認のうえ、メーカーにお問い合わせください。
3. 窓用エアコン(ウインド形)は2027年度基準の対象外です
2027年4月に基準が引き上げられるのは、家庭用の壁掛形エアコンです。窓枠に取り付けるウインド形(窓用エアコン)は、2027年度基準の対象区分として案内されていません。据置形・天井カセット形・マルチタイプについては、2029年度に基準の引き上げが予定されています。
さらに前の章のとおり、この制度はそもそも「販売を禁止する」制度ではありません。窓用エアコンが2027年4月で買えなくなる、製造中止になるという心配は不要です。
窓用エアコンの部屋こそ、窓の対策が効きます
窓用エアコンは室外機と一体になった構造のため、室外機を分けた壁掛形にくらべて効率を高めにくく、電気代は割高になりやすいとされています。エアコン側の効率で不利なぶん、部屋に入ってくる熱そのものを減らす対策が効いてきます。
窓用エアコンを取り付ける窓は、日当たりのよい掃き出し窓であることが多く、日中は日射がそのまま室内に入ります。同じ窓から熱が入り続けている限り、エアコンは動き続けます。窓の遮熱は、エアコンを買い替えなくても効かせられる対策です。
4. 買い替えると電気代はいくら下がる?
資源エネルギー庁の試算では、2010年度基準から2027年度基準の機種に買い替えた場合、次の削減効果が見込まれています(電力単価31.75円/kWhを前提)。
機種 | APFの変化 | 年間の光熱費削減 | 14年間の累計 |
|---|---|---|---|
6畳用(2.2kW) | 5.8 → 6.6 | 約2,760円 | 約4万円 |
14畳用(4.0kW) | ー | 約12,600円 | 約18万円 |
14年というのは、内閣府の消費動向調査によるエアコンの平均使用年数です。本体が2〜3万円高くなったとしても、6畳用なら使用期間全体の光熱費削減(約4万円)でおおむね埋まる計算になります。ただし部屋の環境や使い方によって変わります。
5. では、いつ買い替えるべきか
いまの状況 | おすすめの判断 |
|---|---|
問題なく動いている | 急いで買い替える必要はありません。2027年度基準の機種を待つ選択もあります |
10年以上使っている・効きが落ちてきた | 2026年内の閑散期(9〜11月)に検討を。2027年4月の直前は駆け込み需要で在庫や工事枠が逼迫する可能性があります |
新築・増設で時期を選べる | 2027年度基準の機種を待つと、光熱費の削減効果を長く受けられます |
いずれの場合も、エアコンを選ぶときは本体価格だけで判断せず、省エネ性能による光熱費の削減効果とあわせて考えることが大切です。比べるときは、同じ出力帯・同じ機能の機種どうしで比較してください。
6. 買い替え費用が上がるなら、先に「窓」の熱負荷を下げる
ここまでは「どのエアコンを、いつ買うか」という話でした。ただ、電気代を決める要素はもうひとつあります。部屋にどれだけ熱が入ってくるか、です。エアコンの性能が同じでも、入ってくる熱が少なければ、その分だけ稼働は軽くなります。
窓の対策には、買い替えの費用そのものを抑えられる可能性もあります。日射による熱が減って必要な冷房能力が下がれば、より小さい、つまり本体価格の安い機種で足りる場合があるためです。必要な能力は部屋の断熱性能や窓の方位によって決まりますので、機種の選定は施工業者にご相談ください。
資源エネルギー庁のデータによれば、一般的なオフィスの電力消費の約48%を「空調設備」が占めています。
電気代を抑えるために、高額な最新エアコンに何台も買い替えるのは、本当に正しい投資でしょうか? 実は、空調の効きを良くし、既存のエアコンの負担を減らすうえで有効なアプローチは、機械そのものを変えることではなく、「エアコンが働く空間の負荷(熱)を減らすこと」なのです。
7. 空調の効きを変える鍵は「窓(開口部)」にある

熱の73%は窓から侵入している事実
空調負荷を減らすと言っても、壁や屋根に断熱材を追加するのは大掛かりな工事が必要です。しかし、比較的手軽に取り組めて効果の出やすい場所があります。それが「窓(開口部)」です。
日本建材・住宅設備産業協会のデータによると、室内の熱の出入りは以下のようになっています。
- 夏の冷房時:外から入ってくる熱の約73%が「窓」から(※夏の冷房期の数値です)
つまり、どんなに高性能な最新エアコンを導入しても、窓が「熱のザル」状態であれば、莫大な電力を無駄に消費し続けることになります。逆に言えば、窓の遮熱・断熱対策さえしっかり行えば、既存のエアコンでも十分に効きが良くなり、消費電力を劇的に下げることが可能です。
8. なぜフィルムではなく「節電ガラスコート」が選ばれるのか?

窓の対策として「遮熱フィルム」や「内窓」を想像する方も多いかもしれませんが、現在、多くの公共施設や大手企業から選ばれているのが、窓に直接塗布する「節電ガラスコート」です。その性能と選ばれる理由を解説します。
遮熱性能とコストパフォーマンス
節電ガラスコートは、窓ガラスにローラーで塗布するだけで、以下の多機能な効果を一度に実現します。
- 近赤外線を80%以上カット:太陽の赤外線を吸収し、日中に窓から入る熱の流入を抑えます
- 紫外線を99%以上カット:オフィス家具や商品の色褪せ、床材の劣化を抑えます
- 結露を50%以上抑制(メーカー公表値。完全に防ぐことはできません):冬場の窓際の結露を抑え、結露を放置した場合に生じやすいカビ・ダニの発生リスクの低減につながります
- 耐久は15年以上が目安(屋内施工の場合・メーカー調べ):一度の施工で長く効果が続きます
- 費用は税込13,200円〜/㎡(税別12,000円〜13,200円〜):窓の交換や内窓設置(40,000円〜/㎡、税込44,000円〜)と比べ、大掛かりな工事が不要なぶん初期費用を抑えられます
空調負荷については、環境省の環境技術実証事業(ETV)で、夏の冷房時の空調負荷を約25%低減した試験結果が示されています。試験で得られた数値であり、当社の施工事例の数値ではありません。
なお節電ガラスコートは、日射(太陽光)を遮って熱の侵入を抑える製品です。効果が出るのは日射のある日中で、日が落ちてからの空調負荷を下げるものではありません。日中に空調を使うオフィス・店舗・工場ほど、効果が出やすい製品です。
15年耐久と「熱割れリスク」の回避

遮熱フィルムと比べると、ガラスコーティングには次のような強みがあります。
フィルムの寿命が5〜10年で剥がれや変色が起きるのに対し、ガラスコートは15年以上が目安(屋内施工の場合・メーカー調べ)です。1年あたりのランニングコストで計算すると、フィルムと比べ約半分になります。
また、網入りガラス等にフィルムを貼ると「熱割れ」を起こすリスクがあります。フィルムは厚みが約50〜300ミクロンあり、多層構造になっています。そのため、吸収した熱がガラス内部にこもりやすく、ガラス自体の温度を急激に上昇しPET樹脂の膨張がガラスに付加をかけ熱割れを起こしてしまうのです。
節電ガラスコートの場合は、塗布幕はわずか8μ(ミクロン)程度で吸収した熱をガラス内に溜め込まず、素早く外側へ再放出します。節電ガラスコートはガラスに近い無機質の性質を持ち、ガラスと一体します。節電ガラスコートの塗膜とガラスとが自然に膨張・収縮をすることにより、ガラスへの負荷は軽くなります。そのため、節電ガラスコートは熱割れリスクを極めて低く抑えられます。
稟議の根拠に。環境省「ETV」の試験結果があります

法人や公共機関の設備投資において、「メーカーの自社調べデータ」だけでは稟議を通すのが困難です。 LARTHの提供する節電ガラスコートは、環境省が管轄する「ETV(環境技術実証事業)」において、第三者機関の試験で省エネ効果が確認されています。客観的な試験データに裏付けられた効果だからこそ、失敗の許されない大規模施設や官公庁の改修工事で採用されています。
施工事例
オフィスビル(みなとみらい) / 容院・ペットサロン(神奈川県横浜市) / デンタルクリニック(福岡県春日市) / 工務店(栃木県佐野市) / 戸建住宅 / マンション /
9. 工事費・材料費の上昇リスクにも目を向ける

ナフサ危機と地政学リスクによる「材料高騰・枯渇」
「窓の対策が有効なのは分かった。ただ、急ぎではないから来期の予算で」とお考えの方もいらっしゃると思います。ここで一点、材料費の動きにも触れておきます。
ガラスコーティングの主原料には、原油を精製して得られる「ナフサ」由来の化学物質が使われています。中東情勢をはじめとする地政学リスクの影響で原油価格が不安定になると、材料の調達コストは上がりやすくなります。
材料費が上がれば施工単価にも反映されますし、調達の状況によっては着工までお待ちいただくこともあります。時期を選べるのであれば、早めにお見積りを取っておくほうが計画は立てやすくなります。

中東情勢を踏まえた石油及び関連製品等に関する対応(経済産業省 資源エネルギー庁)
10. 費用の目安(法人オフィスの例)
窓の面積30㎡のオフィスを例に、施工費と、遮熱フィルムを貼り替えた場合との15年間の総額を比べます。
項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
施工費 | 税込13,200円/㎡ × 30㎡ × 1回 | 396,000円(税込) |
同じ30㎡を遮熱フィルムで対策した場合と、15年間の総額を比べます。
工法 | 単価 | 面積 | 回数 | 15年間の合計 |
|---|---|---|---|---|
節電ガラスコート | 税込13,200円〜 | 30㎡ | 1回(耐久15年以上が目安) | 396,000円 |
遮熱フィルム | 18,000円(税別の一般的な目安・当社調べ・2026年時点) | 30㎡ | 2回(耐用5〜10年のため貼り替え) | 1,080,000円 |
※節電ガラスコートは税込価格、遮熱フィルムは税別の一般相場です。既存のフィルムが貼ってある場合は、剥離と下地処理に別途3,000〜5,000円/㎡程度がかかります。
※上記は前提を置いた試算です。実際の効果は建物の向き、ガラスの種類、空調の使い方によって変わります。導入前の個別シミュレーションは、ご要望に応じて法人のお客様のみ承っています。個人のお客様には、窓のサイズから施工費の目安をご案内しています。
11. まとめ|2027年問題で本当にやるべきこと
- 2027年4月から、家庭用の壁掛形エアコンの省エネ基準が引き上げられます
- いま使っているエアコンは使い続けられます。基準未達の製品が販売禁止になるわけでもありません
- ただし販売価格が上がる可能性はあります。市場では6畳用で2〜3万円高との見通しが出ています
- 窓用エアコン(ウインド形)は2027年度基準の対象外です
- 買い替えれば光熱費は下がります(6畳用で年約2,760円、14畳用で年約12,600円の試算)
買い替えは、慌てて駆け込むものではありません。一方で、エアコン本体にかかる費用が上がるのであれば、部屋に入ってくる熱そのものを減らして、いまのエアコンの働きを軽くするという打ち手があります。
窓から入る日射熱を抑えれば、日中の空調の負担が下がります。節電ガラスコートは一度の施工で、15年以上が目安(屋内施工の場合・メーカー調べ)の間、窓の見た目をほとんど変えずに効果が続きます。お見積りは無料です。公式LINEで窓の写真・図面・サイズをお送りいただければ、対象になる窓と概算費用をご確認いただけます。
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※ 記載しているカット率・耐久年数などの数値は、特に出典の記載がない限りメーカー調べの値です。
この記事に関するよくある質問
- Q.節電ガラスコートとは何ですか?
- A.今ある窓ガラスの内側のガラスに、施工するガラスコートのことです。夏は近赤外線をカットして太陽からの直射熱が入るのを防ぎ、日射のある日中の空調にかかる負荷を軽減します。環境省の環境技術実証事業(ETV)の実証試験では、夏の冷房時の空調負荷を約25%低減した結果が得られています。これは試験で得られた数値であり、当社の施工事例の数値ではありません。なお電気代全体に対する削減率は「空調費の削減率 × 電気代に占める空調費の割合」で決まる別の数値で、その施設・ご家庭の空調の利用割合によって変わります。たとえば電気代の50%を空調費が占め、空調費が約25%下がった場合の単純計算で、電気代全体のおおよそ12%にあたります。また、紫外線(紫外線A波、紫外線B波)をカットもできます。近赤外線と紫外線をWでカットできるのも節電ガラスコートの特徴です。
- Q.デメリットはありますか?
- A.主なデメリットとして、施工時に除光液のような溶剤臭が発生すること(換気により2〜3時間でほとんど気にならなくなり、完全に抜けるまでは半日程度)、完全硬化まで夏は約半月・冬は約1か月かかるため窓の清掃をお待ちいただくこと、防音効果や防犯ガラスとしての機能はないことが挙げられます。ただし、低コスト・高耐久・遮熱・UVカットといったメリットを総合的に考えると、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
- Q.電気代の削減効果を試算してもらえますか?
- A.現地調査・お見積りは無料で承っております。そのうえで、電気代削減シミュレーションをご希望の場合は、ご要望に応じて法人のお客様のみ承っております(施設の窓面積、方角、空調設備などの情報をもとに作成します)。個人のお客様は空調の利用ペースによる差が大きく、試算が実態と合わないため、削減シミュレーションのご提供は行っておりません。目安として、一般的にオフィスビルでは空調費の約15%の削減が見込めます。高圧電力契約の場合は、ピークカットによる基本料金の引き下げ効果も加わるため、削減効果はさらに大きくなります。なお環境省の環境技術実証事業では夏の冷房時の空調負荷を約25%低減した結果が得られており、こちらの数値は建物の構造や窓の面積・方角による差を考慮して控えめに見積もった目安です。実証値は試験で得られた数値であり、当社の施工事例の数値ではありません。
- Q.施工にかかる時間はどのくらいですか?
- A.窓の面積や枚数によりますが、一般的な住宅(窓10枚程度)であれば1日で完了します。オフィスビルなどの大規模案件でも、1フロアあたり1〜2日が目安です。コートの乾燥時間は夏場で約30分、冬場で約1時間です。
- Q.オフィスビルや商業施設など、大規模施設にも対応できますか?
- A.はい、対応可能です。節電ガラスコートは、DAISO様の全国1,000店舗以上への導入や、リッツ・カールトン・インド(約2,000㎡)の大規模施工など、法人・大規模案件での導入実績がある製品です(いずれもメーカー本部を通じた導入実績です)。オフィスビル、ホテル、病院、工場、店舗など、あらゆる法人施設に対応しております。まずはお気軽にご相談ください。
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この記事を書いた人
すがや住宅商品のフランチャイズ本部で、技術サポート、リフォームブランド運営、規格住宅ブランドの立ち上げ・運営、研修講師、商品開発、工務店での家づくりサポートを担当。また、工務店の注文住宅づくりでお客様との打ち合わせや、現場を経験。 その後、節電ガラスコートと出会い、現場施工に転身。 暑い/寒いを我慢しない、紫外線攻撃に負けない、そんな住環境を皆様に届けようと日々奮闘。 どんな時も楽しくをモットーに、現場も楽しんでいます。
施工後のリアルな感想は
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